以前、僕のメンターであるジェームススキナーに
ディズニーランドに纏わるある話を聞かせて貰った事があります。
その話を聞かされた時は本当に感動して、
涙が止まりませんでした。
どんなビジネスにも当てはまり、
人間関係におけるもっとも重要な事ではないかと
僕は思います。
「ディズニーランドのいい話」
あるご夫婦がレストランを訪れ、
食事のオーダーをしました。
「Aセット1つと、Bセット1つ。」
ウェイトレスが注文を聞きその場を離れようとしたその時、
夫婦はしばし顔を見合わせ、
「それとお子様ランチを1つ頂けますか?」
と言いました。
ウェイトレスはテーブルを見渡し、
「お客様、誠に申し訳ございませんが、
お子様ランチは小学生のお子様までと決まっておりますので、
ご注文は頂けないのですが・・・。」
するとそのご夫婦はにっこり微笑んで、
「それなら結構です。」
と言われたそうです。
どうしても気になったウェイトレスは勇気を出して
マニュアルから一歩踏み出し尋ねてみました。
「失礼ですが、お子様ランチはどなたが食べられるのですか?」
その夫婦はしばらく顔を見合わせ、
沈黙した後、話し出しました。
「実は、私どもには以前子供がおりました。
しかし、幼くして亡くなってしまって、
一度もディズニーランドに連れて くることが出来なかったのです。
子供を亡くしてからは、しばらく何もする気力も起きず
ただ呆然と毎日を過ごしていたのですが、
ようやく最近落ちついてきたので・・・
今日は、亡くなった子供の誕生日だったものですから・・・。
親子三人で一日思いきり楽しもうと、
ディズニーランドにお邪魔したのです。
思い出に三人で一緒に食事をしようと思って
お子様ランチを頼んだのですが・・・。
ただ、今日はもう十分に楽しませて頂きましたので・・・。」
そう言うと二人はにっこりウェイトレスに微笑みました。
ウェイトレスはその場でご夫婦に頭を下げ、
その足でマネージャーに報告に行き、
全てを話しました。
聞き終えたマネージャーはすぐさま、
厨房のシェフに向かって
「お子様ランチひとつ!」
とオーダーをし、ウェイトレスに
「お子様用のイスを用意して!」
と指示を出しました。
その数分後・・・
運ばれてきたのは夫婦のオーダーした料理と
『お誕生日おめでとう』のプレートが立ったお子様ランチでした。
「お客様、大変お待たせいたしました。
ご注文のお子様ランチをお持ちいたしました。
お子様のイスは、お父さんとお母さんの間でよろしいですか?
では、ゆっくりと食事をお楽しみください。」
ウェイトレスはそう言ってその場を去りました。
後日、この夫婦から手紙が届いたそうです。
「あの日、食事をいただきながら涙が止まりませんでした。
まるで娘が生きているような家族の団らんを味あわせて頂きました。
あのような優しい思い出を頂けるとは、夢にも思いませんでした。
今度はあの子の妹か弟かを連れてきっとまた遊びに行きます。」
と。
響きますね。
みんなこんな思いやりのある人だったら
世界はもっと平和になるのにね。
そんな思いを込めて。